異常個体:クロマダラソテツシジミ

生態写真に見る変異・異常個体(2010年12月27日)
天狗鼻を持ったクロマダラソテツシジミ

 下唇髭の部分がテングチョウのように長くなっています。羽化殻がついているのかと思っていましたが、よ〜〜く見ましたら触角のような模様です。こんな変わった個体もいるのですね。後日、アンテナペディアという言葉を知りました。アンテナペディアとは細胞の中には各部位ごとに設計図がありその設計図によって各部位が形成されます。しかし、時として違う部位の設計図を使われてしまう事があるという、一種の突然変異のような現象らしいです。ショウジョウバエなどには触角になるところに脚が現れたりといった図があります。写真の個体がアンテナペディアだったのかは分かりません。ネットで探索していまして、とある先生に質問しましたところ、「何かしらの影響(遺伝因子?)により、下唇髭形成時に触覚形成のためのスイッチが間違ってONになってしまったのかもしれません」とのことでした。採集していないのが残念なところです。

▲クロマダラソテツシジミ♀(瀬底島 2010年12月27日 新田智撮影)

訂正とお詫び;本種の下唇髭はどれも触角のような模様をして長いことに気がつきました。アンテナペディア?ではないかとしましたが、これは誤りのようです。訂正してお詫びします。参考レポート

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