写真1データ;1989年10月16日、西表島船浦、母蝶採集→1989年10月20日産卵→1989年10月26日孵化→1989年12月5日蛹化→1990年3月12日、♀F1羽化 写真2データ;1989年10月16日、西表島船浦、母蝶採集→1989年10月20日産卵→1989年10月26日孵化→1989年11月7日蛹化→1990年3月18日、♀F1羽化 写真3データ;1995年11月17日、波照間島南、母蝶採集→1995年11月20日産卵→1996年3月27日、♀F1羽化  写真4データ;1995年11月17日、波照間島南、母蝶採集→1995年11月20日産卵→1996年3月31日、♀F1羽化
ありんくりんレポート
ナガサキアゲハ有尾♀の採卵→F1個体の変異
 2015年10月20日(午前8時00分)名護市でナガサキアゲハ有尾♀を採集し、この母蝶から採卵飼育を試みたことは、ありんくりんレポート「2015年ナガサキアゲハ有尾♀の採卵、飼育経過(2015年10月20日〜)」で経過等を詳しくご紹介しています。
さて、その後、羽化した個体を標本にしましたので、ここにまとめてご紹介します。
なお、上に示した個体は、過去に採卵した西表産♀F1(春型)と波照間産♀F1(春型)です。比較用に図示していますが、特徴的な個体ですね。まず、西表産の無尾個体(写真1)は翅型がかなり丸く見えます。後翅の白色部分は黄色みを帯びた感じで沖縄本島などに見られる白い個体ではありません。また、西表産有尾個体(写真2)は後翅の中室まで大きく白紋が入ってかっこ良いです。波照間産は後翅外縁の赤紋が帯状に出てかっこ良いです(写真3、4)。特に写真4の個体は後翅の内側に青い鱗粉を散らしたようで素晴らしい個体です。
さて、今回(2015年)採卵したF1個体は幸いにも夏型と春型の両方を得る事が出来ました。写真のようにあまり変異がなかったので少しがっかりでした。
F1♀(夏型、無尾型)2015年12月11日羽化 F1♀(夏型、有尾型)2015年12月13日羽化 F1♀(春型、無型)2016年3月30日羽化 F1♀(春型、有尾型)2016年3月2日羽化
F1♂ 2016年3月18日羽化 F1♂ 2016年3月19日羽化 F1♂ 2016年3月27日羽化 F1♂ 2016年3月29日羽化