ありんくりんニュース
「ありんくりん通信 68号」の発行を終え
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「ありんくりん通信 68号」(双尾II、2024年9月30日発行)
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 今回は「沖縄島でマルバネルリマダラの発生を確認(3)」です。これまで野外で産卵、卵、蛹、交尾などを撮影しましたが、今回は幼虫発見のお話です。新田智はマルバネルリマダラの一番の食草はホソバムクイヌビワ・・・というか、この植物はほかのマダラ、ツマムラサキマダラはつかないと考えていて、同食草だけに絞って調査をしています。これは経験からですが、マダラの幼生期、特に幼虫期間は短すぎて広大なヤンバルの森から見つけ出すことは至難の技です。幸い今回はわかりやすい終齢幼虫でした。ツマムラと比べると一目で違いがわかります。終齢一番の違いは背中に黒い筋が出ます(ツマムラは出ない)。どこかのブログでツマムラの幼虫をホソバムクイヌビワで発見という記事を見たような気がしますが、本当にツマムラだったのか?。追跡して羽化まで見届けたのか?。沖縄本島だから、食草の記録があるからといった文献だけの思い込みだけで記録され、あたかも真実であるかのような記述はいかがなものでしょうか。裏付け(追跡し、羽化まで見届ける)のない思い込みだけでは、決して科学的ではないと思うのは私だけでしょうか。
沖縄島のマルバネルリマダラはその後も発生を確認しています。地域によっては南方からの飛来と思われる個体も見られ、発生の土着性の個体と混ざって数を増やしているような感じです。
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「ありんくりん通信68」記録覚書
  食草:マルバネルリマダラ終齢幼虫(体長約35ミリ、ホソバムクイヌビワ、地上高約190センチ)沖縄県国頭郡国頭村伊江II号林道 2024年9月11日 新田智「沖縄島でマルバネルリマダラの発生を確認(3)」ありんくりん通信(68)1-4.
 食草:マルバネルリマダラ終齢幼虫(体長約40ミリ、ホソバムクイヌビワ、地上高約130センチ)沖縄県国頭郡大宜味村六田原 2024年9月24日 新田智「沖縄島でマルバネルリマダラの発生を確認(3)」ありんくりん通信(68)1-4.