ありんくりんニュース
「ありんくりん通信 26号」の発行を終え
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「ありんくりん通信 26号」(双尾II、2018年4月21日発行)
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 今回は西表島のリュウキュウウラボシシジミを特集しました。
「人間、思い込みと言うのは怖い」という話。
今まで、リュウキュウウラボシシジミは沖縄本島産と西表島産では裏面斑紋に差異があり、その最大の特徴は前翅前縁に小黒紋があるか無いかの違いだと思い込んでいました。
さて、メルマガ「ありんくりん連絡蝶」でお知らせしてますが、昨年まで住んで居た古民家は雨漏り、シロアリが酷く、大切にしていた「蝶研フィールド」が餌食となりました。引っ越し後、稲葉昭子氏、石川佳宏氏のご好意により「蝶研フィールド」全巻が手元に戻りました。
今回、西表島のリュウキュウウラボシシジミを題材に編集するにあたり、蝶研フィールド211号、伊達常雄氏報告の「北九州市立自然史・歴史博物館へ寄贈した蝶について」を読み返してみました。すると、「・・・裏面の黒点が大きく発達しており、いわゆる「先祖がえり」と思われる」とありました。アラ、この記事がその(両産地の)違いを言い表している記事と思い込んでましたが、違ってました。
果たして、斑紋の違いに付いて何の記事を見て思い込んでしまったのか?。ご存知の方は教えて頂けるとありがたいです。
ちなみに、前翅前縁の小黒紋は沖縄産にも西表産にも出たり出なかったりしているようです。強いて言えば、西表の方が賑やかになる傾向?があるような。それでも、季節を通して見た訳でもなく、季節変異かもしれないし、個体変異なのかもしれない。まだまだ、観察が必要ですね。
『ありんくりん通信26』記録覚書
新田智「西表島のリュウキュウウラボシシジミ、2003年〜2010年」ありんくりん通信26号(2018)1-6.
リュウキュウウラボシシジミの吸蜜植物;シロバナイヌタデ、リュウキュウイナモリ、シロバナイガコウゾリナ、センダングサ類、カッコウアザミ、ヌマダイコン