ありんくりんレポート
in津堅島(2020年7月10日)
 与那国島へ6月27日〜7月3日まで渡島して、その余韻が残る中、津堅島へ行きました。島は、とにかく暑い。それでも、6月19日にクロヨナに産卵されていたクロマダラソテツシジミの事が気になっていた事と、留守中に本島でシロウラナミシジミが各地で発生を確認されている事、そして与那国での迷蝶が島抜けして、ひょっとしたら本島周辺まで来ているかもという甘い想像から出かけました。
まずは3週間ぶり、ど終齢か、蛹、あるいは抜け殻を期待して例のクロヨナへ。結論は、何も手がかりは見つかりませんでした。ただ、気になる事で、このクロヨナのひこばえの数カ所に穴、何者かが穿つ入りをしていて中が空洞化させていて、明らかに枝の中身を食べていた形跡がありました。下の落ち葉に蛹が居ないかひっくり返しましたが、蛹も見つからずお手上げでした。6月下旬に渡島することができていれば、穿つ入りしている虫?を見つけて居たかもしれないと少々残念な思いでした。センダングサの状態は例年の同じ時期と比べると、戻り梅雨の影響でしょうか季節がら花が少ないものの良い状態でした。島は、とにかく暑い。見る蝶が少なく、撮影したくなるようなシーンとも出会えず、ましては迷蝶なんてとんでもない、シロウラナミシジミもいそうにない・・・。木陰で休んでいると徒歩で回っている智と合流しました。智はマサキルリマダラ採ったんじゃない?と。いや、私は全く。実は、智はそれらしき蝶(マサキルリマダラ)を目撃したらしく、自転車で回っている私が部が良いので採っていると思っていたらしい。そのうえ、シロウラナミシジミ♂採集し、幼虫の撮影もしたとのこと。ウッ、惨敗。その後、最後はマダラがこもりそうな墓地の森へ。オオゴマダラやツマムラサキマダラが薄暗い林の中で休んでいました。ここで、ツマムラサキマダラの交尾個体を撮影に終わりました。島は、とにかく暑い。自転車を返却し、アイス、二人分を購入して港へ。途中で大きく手を振る智に出会い、こっちに早く来いと合図をしていました。港に近い集落内、こんもりした薄暗い農道でシロウラナミシジミ♂がテリトリーを張っているので採集しなさいとのこと。出航20分前、無事ゲットできました。
《2020年7月10日、津堅島で観察・目撃した蝶(観察者;特記がない限り、全て新田敦子)》
 ユウレイセセリ(智)・ベニモンアゲハ・ジャコウアゲハ・アオスジアゲハ・シロオビアゲハ・アゲハ(智)・ナガサキアゲハ(智)・ウラナミシロチョウ(智)・ミナミキチョウ・モンキチョウ・モンシロチョウ・ヤマトシジミ・シロウラナミシジミ・クロマダラソテツシジミ・リュウキュウアサギマダラ・オオゴマダラ・ツマムラサキマダラ・ツマグロヒョウモン・リュウキュウミスジ・ルリタテハ・イシガケチョウ(写真はすべて2020年7月10日、津堅島)。記録の詳しくは津堅島蝶の記録へ。(文責;新田敦子)。
   
何者かに食害され枯れているクロヨナのひこばえ幹 シロウラナミシジミ♂(新田智)