ありんくりんレポート
in津堅島(2019年7月2日)
 与那国島では5月末から6月にかけて大量のミナミコモンマダラが迷蝶として得られたようで、島抜けした個体も多数居るのではないかと想像しています。こういう年だからこそ出来る事は、島単位での初記録に挑戦です。沖縄地方は6月29日に梅雨も明け、7月に入り流石に最前線の与那国もミナミコモンマダラが下火になってきているようですが、行って見ないと分からないということで、津堅島へ出かけました。
 梅雨明けの島嶼は、半端ないほど暑い。とにかく暑い。今日は快晴、とにかく暑い。自転車で農道をゆっくり走って見て回ります。センダングサにチョコンとミナミコモンマダラがいないか・・・、いや、それどころか蝶が少ない!。島を半周したところで、浜風にあたり木陰で休みます。モンパノキにマダラがいないか眺めますが、マダラの「マの字」さえ、見当たりません。以前に迷蝶がヒットしたポイントで昼食をとり、奥の林の中でオオゴマダラを1頭見たのみでした。
持ち時間も少なくなり、港や集落方向へ行くと荒れ地に赤いタテハのようなマダラのような・・・。もしかしたらメスアカムラサキの♀ではと目で追うと道を隔てた奥の脇道へと下って行きました。自転車で下った先と思われる地点に向かいましたが姿を見ず、耕かされた農地にスベリヒユを発見、3株をよくよく見ましたが発生の気配はありませんでした。しかたがなく、集落方向へ向かうと赤い蝶、今度はしっかり目で追って、カバマダラと確認出来ました。下にはトウワタの花壇、なるほど、カバマダラはここにきていたのだ〜と納得しました。
結局、智もミナミコモンマダラを目撃する事なく惨敗に終わりました。
それでも智はユウレイセセリの交尾を撮影出来たと嬉しそうでした。
《2019年7月2日、津堅島で観察・目撃した蝶(観察者;特記がない限り、全て新田敦子)》
 ユウレイセセリ(智)・アオスジアゲハ・ジャコウアゲハ(智)・ベニモンアゲハ・シロオビアゲハ・ナガサキアゲハ・ミナミキチョウ・モンキチョウ・ツマベニチョウ・ウスキシロチョウ・カワカミシロチョウ(智)・ヤマトシジミ・クロマダラソテツシジミ・テングチョウ・リュウキュウアサギマダラ(智)・カバマダラ・オオゴマダラ・ツマムラサキマダラ・ツマグロヒョウモン・リュウキュウミスジ・イシガケチョウ・ウスイロコノマチョウ(写真はすべて津堅島、2019年7月2日)。記録の詳しくは津堅島蝶の記録へ。(文責;新田敦子)。
     
ユウレイセセリ交尾 旧津堅公民館(新田智)