ありんくりんレポート
in 与那国島(2013年6月17日〜19日)

 いつもチェックしている与那国ホンダの西條さんのホームページの「与那国蝶観察記録」。今年に入って、何やら賑やかな書き込みが多いようで、当たり年の匂いがプンプン。春先にはタッパンルリシジミのニュースを見ては、「今直ぐ飛んで行きたい・・・・、吸水シーンが撮れるかも」などと呟き。5月頭にはタイワンアサギマダラ、ウスコモンマダラ、シロオビマダラと迷マダラがちらほら、そして5月末にはコウトウマダラが!!。1種追加の夢が目の前にブラ〜ン・・・・これはいけません。ということで、出遅れ気味のようでしたが6月17日〜19日を決行しました。
◆与那国島(2013年6月17日)
私にとっては8年ぶりの与那国島、「待っててね〜、コウトウマダラ、いや日本初記録種!夢はあくまでもデカクなくては」といつもの調子で飛行機に乗り込むのであります。空港では与那国ホンダの西條さんが迎えに来てくれてました。久々の再会に内気な私はしろどもどろ、挨拶は旦那に任せましょうね。荷物をおもろ荘に置いて、イザ出発。初日は一通りのポイントを巡る事にしました、与那国島は沖縄本島と違って、ポイント、ポイントのロスがなく、どこに行っても何かが潜んでいるようなワクワク感が漂っています。しかし、この時期としましては、ヤンバルの森の方が普通種自体は個体数が多いような気がしました。まずは、迷蝶の玄関口、ナーマ浜では、モンパノキの枯れ枝にヒメアサギマダラやスジグロカバマダラ、リュウキュウアサギマダラが来てましたが肝心なコウトウマダラは見つかりませんでした。残念。三ツ石から満田原林道を抜けましたが、満田原林道は草刈りがされていてあまり蝶が寄り付いていませんでした。ここではヨナグニサンを撮影できました。宇良部岳を流して山頂方向へ。駐車場にはレンタカー、先客がいるようなのでUターンしました。車が一台やっと通る道でセンダングサの状態も良く、何かしら現れるのではないかと予感させる道です。田原水源から宇良部農道(アギンダ)を抜け、今度は人面岩方向へ。私は、下の暗い道を少し歩いて休んでました。智はタカナタマメへ産卵するウラギンシジミを撮影できたと喜んでいました。その後、比川林道(野嵩林道)へ、ここはセンダングサの状態も良く、ヒメアサギマダラやスジグロカバマダラ、リュウキュウアサギマダラが多く飛んでいました。しかし、ここでもコウトウマダラは見れませんでした。イランダ林道は、草刈りがされていて良くなさそうでした。なお、宿が同じでしたカネコ氏の話では、この日ミナミコモンマダラを採集されたとか。う〜〜〜ん、引きが良いですね。明日は、私の番だな?
◆与那国島(2013年6月18日)
 朝からハイテンションな智は早朝、東崎(あがりざき)で日の出撮影に出かけました。私はといえば、迷蝶ゲットの夢で鼻提灯を垂れていましたが・・・。昨日、一通り下見をしましたので、満田原林道、イランダ林道はパスして効率よく流すように回りました。アギンダの学校林ではタイワンシロチョウの交尾を撮影できました(←♂+♀)。同じ頃、智はヒメアサギマダラの交尾を撮影していたそうです。←♀+♂飛翔後、下に下がっていた♂が体を起こしてハート形に止まって落ち着いたとのこと。シロチョウ科は♂が良く飛びますが、マダラも確か♂が良く飛ぶような気がしていました。私が、以前に西表島でヒメアサギマダラの交尾を確認したとき←♀+♂でした。ヒメアサギマダラは交替飛翔なのかもしれませんね。車内のラジオから台風4号が接近中とのニュース、明日の飛行機が飛ぶか、少し不安になりました。今日も三角ケースは空のまま、なかなか良い蝶が入ってきません。
◆与那国島(2013年6月19日)
 最終日、まずは空港へ行き、飛行機が飛ぶかどうかを確認し、大丈夫だとお墨付きをもらったので、時間いっぱい(12時05分離陸)要所を回る事にしました。空港では虹を見て、何やら良い事が起こりそうな予感・・・。しかし、そう甘くはありませんでした。ネットを振る事もなく、三角ケースは空っぽのまま飛行機に乗り込む事になりました。成果が上がらなかったとはいえ、与那国島を満喫できて、良かったな〜と思いました。
最後になりましたが、今回も与那国ホンダの西條実氏には大変お世話頂きました。深く御礼を申し上げます。
追記;与那国ホンダでの夜の集いには今回、お邪魔できませんでした。というのも私の不注意で出発前に足を痛めてしまい、夜はリハビリと筋トレをやっていたためです。それでも(私がいなくとも)めったにない旦那、新田智の「新田塾」の一席を設けた方が良かったかもしれなかったと後悔。皆様とも、もっとお話しできれば良かったですね。ごめんなさい。今回、お会いした青木一宰氏、高須賀氏、カネコ氏、山口修氏、田中氏にも感謝申し上げます。また次回(私の足の調子が良くなったら)、元気な姿でお会いしましょう!!
《2013年6月17日〜19日、与那国島で観察・目撃した蝶(観察者;特記以外はすべて新田敦子》
 タイワンアオバセセリ,ネッタイアカセセリ,チャバネセセリ,クロボシセセリ,クロセセリ,ジャコウアゲハ,ベニモンアゲハ,アオスジアゲハ,シロオビアゲハ,クロアゲハ,ヤエヤマカラスアゲハ,キチョウ,モンキチョウ,ウスキシロチョウ,ツマベニチョウ,モンシロチョウ,タイワンモンシロチョウ,クロテンシロチョウ,タイワンシロチョウ,ナミエシロチョウ,ヤマトシジミ,シルビアシジミ,タイワンクロボシシジミ,クロマダラソテツシジミ,ウラギンシジミ、ヒメアサギマダラ,リュウキュウアサギマダラ,スジグロカバマダラ,オオゴマダラ,ツマグロヒョウモン,シロミスジ,リュウキュウミスジ,ルリタテハ,アカタテハ,アオタテハモドキ,タテハモドキ,リュウキュウムラサキ(新田智),イシガケチョウ,リュウキュウヒメジャノメ,ウスイロコノマチョウ
与那国島の蝶、記録種はこちらブログも見てね!(文責;新田敦子)。

ウラギンシジミの産卵(タカナタマメ、2013年6月17日、新田智) ヒメアサギマダラ交尾(2013年6月18日、新田智) タイワンシロチョウ交尾(2013年6月18日、新田敦子) 稲穂に止まるタテハモドキ(2013年6月19日、新田智)