ありんくりんレポート
in水納島(2012年6月26日)
 梅雨明け後、太陽が眩しい夏本番の沖縄。天気予報は曇り、台風も去った後ですし、もしかしたら迷蝶がいるかもと淡い期待をしつつ、思い切って水納島へ行きました。朝方、本部半島は雲がかかって良い感じ、迷マダラがいたとしたら蒸し暑く、少し曇っていた方が良いらしいです。からりと晴れ渡ると離島は暑すぎて蝶が引っ込んでしまいます。渡久地港から10時発の高速船に乗りました。約15分で水納島に到着。観光客の目的は海水浴なので、港に着いたらすぐに、マリンレジャーの案内人の元へ。私たちは、集落を抜け、農道や林の中へ散策開始です。今回の収穫は、集落内のバナナでバナナセセリの巣を発見たことと、クロマダラソテツシジミをカウントできたことです。クロマダラソテツシジミは恐らく、記録にはなかったと思います。ソテツは色んな離島で見られるのですが、なぜか水納島では見ていません。集落内にあるかもあるかも知れませんが・・・。移動する蝶は食草が見つからない場合、そのままさらに移動するのでしょうか?。智はキチョウを採集してミナミキチョウとキタキチョウを区別してカウントしてました。ミナミキチョウはナンテンカズラをキタキチョウはヒメクマヤナギで発生しているようです。キタとミナミの見分け方は縁毛の色の違いがありますが、鮮度によっては縁毛で見分けにくいことがあります。翅型で区別するのが良いかもしれません。はっきりさせたい場合は、地道ですがきちんと採集して写真のように撮影する必要があるかもしれませんね。
結局、島は雲がかかりにくく、とにかく暑かったです。やはり離島で迷蝶を狙いたいのなら梅雨時でなければならないと痛感しました。梅雨は雨の時期だから、明けてから日程を組もうという考えは海を楽しむ観光客に言える事で、蝶愛好家は梅雨に日程を組む事をお勧めします。暑い日中は普通種も引っ込んでしまいます。ということで、離島探索は秋までお休みとなりそうです。写真は全て水納島、2012年6月26日、新田智撮影。
《2012年6月26日、水納島で観察・目撃した蝶(観察者;特記がないかぎり新田敦子)》
バナナセセリ・チャバネセセリ・アオスジアゲハ・シロオビアゲハ・キタキチョウ・ミナミキチョウ・モンキチョウ・ウスキシロチョウ・ツマベニチョウ・モンシロチョウ・ナミエシロチョウ・ヤマトシジミ・クロマダラソテツシジミ*・リュウキュウアサギマダラ・オオゴマダラ・ツマムラサキマダラ・ツマグロヒョウモン・アオタテハモドキ・イシガケチョウ・ウスイロコノマチョウ(智)(写真はすべて2012年6月26日)詳しくは水納島蝶の記録へブログも見てね!(文責;新田敦子)。
キタキチョウ♂(後翅が角張る) ミナミキチョウ♂(後翅は丸い) クロマダラソテツシジミ♂ バナナセセリ中齢(敦子)