ありんくりんニュース
スミナガシ越冬蛹を追跡せよ(2012年2月21日〜2月29日)

2月21日にスミナガシの越冬蛹を見つけました。ヤマビワ付近のモクタチバナの葉茎に垂蛹しています。よく観察しましたら、隣の葉を齧って?垂らし糸で綴り、その横で蛹化しています。つまり、食草でもない葉茎をわざわざ齧り、枯らすことを予想して糸で紡ぎ、その横で枯れ葉模様の蛹になっているのです。微妙な風でゆれる枯れ葉、その横で枯れ葉になりきっている蛹。本能とはいえ、意図したのかのようなこの巧みさにただただ、頭が下がる思いになります。智によりますとヤマビワの葉は冬場でも写真の位置だったら緑のままであるそうで、推測ではありますが、おそらくスミナガシが蛹化する前にわざとに齧って綴ったと想像しています。今後はそういった、場面(食草でもない葉を齧っている場面)を押さえたいと願っているようです。
《追跡経過》
2月21日;越冬蛹発見→2/27、2/28追跡→2月29日;♂羽化(16時36分〜17時07分)
撮影地;恩納村。写真撮影・観察、全て新田智。

スミナガシ越冬蛹 2月21日 モクタチバナの葉を齧って綴っている様子 2月27日 羽化前の蛹 2月29日12時34分 ♂羽化 2月29日16時37分
♂羽化 2月29日16時39分 ♂羽化 2月29日16時40分 ♂羽化 2月29日16時41分 ♂羽化 2月29日16時44分