ありんくりんニュース 特集!イチモンジセセリの野外における生態観察
イチモンジセセリ;幼生期(そのA-3/2012.01.11〜2012.03.12完了)

《写真1〜4 2012年1月11日、名護市 新田敦子観察》
 チガヤの食痕が集中している場所の続きを沿って探しました。チガヤとセンダングサ類の一番下葉で枯れている葉を使って造巣している個体を発見しました。この個体は、今まで観察したなかでも大きめのようです。センダングサ類の下葉は枯れているもののその茎にしっかりくっついています。チガヤの青い葉と茶色になった葉を綴っていました。頭部は下でした。写真2〜3は壊された巣を慌てて直そうとして、茶色いチガヤの葉を引き寄せようとしています。写真4はセンダングサ類の枯れた葉でちょっと休憩。胴体はブツブツしていて気門の黄色い斑紋が目立ちます。
《写真5〜8 2012年1月17日、名護市 新田敦子観察》
  先週の巣を見ましたが、もぬけの殻でした。周囲を丹念に見ますが、なかなか見つかりませんでした。空の巣から約1.2メートル離れた場所に巣を見つけました。これほど離れる事もあるのでしょうか?。疑問も残りますが、周囲に別の個体が混じりそうにないことと、頭部の模様と体の大きさから追跡中の個体ではないかと判断しました。
《写真9〜11 2012年1月23日、名護市 新田敦子観察》
 巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は下にしていました。撮影に夢中になっていましたら、こっちを向きました。そしてUの字になりました。
《写真12 2012年1月30日、名護市 新田敦子観察》
  巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は下にしていました。
《写真13〜14 2012年2月6日、名護市 新田敦子観察》
 巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は下にしていました。
《写真15〜16 2012年2月13日、名護市 新田敦子観察》
  巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は下にしていました。幼虫の胴体の下の方にピンクの斑紋が出て来ています。他の幼虫でも大きくなって来たら出てくるようですが、これは何かの印なのでしょうか?。
《写真17 2012年2月20日、名護市 新田敦子観察》
  巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は下にしていました。
《写真18 2012年2月27日、名護市 新田敦子観察》
  巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は下にしていました。
《写真19〜20 2012年3月5日、名護市 新田敦子観察》
  巣は前回と同じ巣でした。巣を開けて見ますと頭は上にしていました。様子が変です。体色は黄色に変色して脚はこう着、だらんとした感じです。撮影後、巣は草でくくり封をしました。翌週の3月12日には空巣になっていました。蟻の餌食になったのでしょうか?

【写真1】チガヤとセンダングサ類の枯れ葉の巣 2012年1月11日 【写真2】同左巣を修理する個体 2012年1月11日 【写真3】同左巣を修理する個体 2012年1月11日 【写真4】同左幼虫 2012年1月11日
【写真5】チガヤ巣 2012年1月17日 【写真6】巣を上から見ました 2012年1月17日 【写真7】巣の付け根の方 2012年1月17日 【写真8】同左幼虫、頭部は下 2012年1月17日
【写真9】チガヤ巣 2012年1月23日 【写真10】同左幼虫、頭部は下 2012年1月23日 【写真11】同左幼虫 2012年1月23日 【写真12】幼虫 2012年1月30日
【写真13】チガヤ巣 2012年2月6日 【写真14】同左幼虫、頭部は下 2012年2月6日 【写真15】チガヤ巣 2012年2月13日 【写真16】同左幼虫、頭部は下 2012年2月13日
【写真17】チガヤ巣 2012年2月20日 【写真18】チガヤ巣 2012年2月27日 【写真19】弱った幼虫、頭部は上 2012年3月5日 【写真20】同左幼虫 2012年3月5日