ありんくりんレポート
in津堅島(2010年12月19日)
 今日は晴れ、昨日に引き続き気温も上々です。朝9時勝連平敷屋港から小さめのフェリーに乗って津堅島に行きました。9時30分に島に到着。津堅島は今年の1月10日にでかけたきりです。時期が遅すぎなのですが、久々の島巡りでお天気も上々、何か期待できるかな?・・・と気分も上がって来ます。
今日は、西海岸沿いから歩きました。クボウグスクの植物群落から、遊歩道を神谷荘に抜け、そのまま北へ農道を散策しました。午前中は、薄い雲で蝶もあまり見ません。島へ渡るたびに蝶の種類をカウントするのですが、朝一番に見たのはキチョウ、その後ベニモンアゲハの幼虫を撮影・・・・クボウグスクの植物群落は暗いのでしばらく蝶の姿は見ませんでした。神谷荘に出た所から明るくなりますが、やはりキチョウしか・・。やはり12月中旬、いくらお天気が良くても時期が悪すぎたのかもしれません。
瀬底島ではクロマダラソテツシジミが個体数的に多かったのですが、11時過ぎても全く見ません(結局、智も私もこの種をカウントできず)。智のはなしでは、東シナ海ルートというのがあって、太平洋側では迷蝶なども寄り付きにくいのではないのかとのこと。久高島で少ないながらも見られたことは、知念半島から近いからではないかな、と話してました。なるほど・・。ヤンバルでも東村や宜野座村では迷蝶の記録が上がりにくいのは迷蝶の北上ルートから微妙にずれているからなのかもしれません。納得。
蝶があまり見られなくとも、雰囲気がいい農道が続きます。センダングサの花の状態が良くランタナのお花畑もあります。防風林がしっかりしていて、こんもりした林縁には陽光が暖かく、風も通りません。歩いているだけで、楽しい農道です。外周道路に出ました。外周道路をはさんで防風林と人参畑が広がる農地があります。外周道路沿いの防風林側はセンダングサがいい感じです。目の前を茶色セセリが横切りました。センダングサに止まったところを確認しましたらクロボシセセリでした。人参畑をバックに撮影できました。外周道路からは、防風林内に入る地道が何本かあります。海に続いていたり御嶽に続いています。空き家の脇から入る地道に入ってみました。奥に変電施設のような建物があって、ツマムラサキマダラ、リュウキュウアサギマダラそしてアサギマダラが数頭いました。いい感じです。さらに奥へ進みましたが迷路のような感じになり途中で引き返しました。空き家の周りのセンダングサ・ランタナが見えて来ました。出たとたん、見られぬマダラ・・・よく見るとマルバネルリマダラではないですか!。あ〜ん、ツマムラサキマダラがちょっかい出す・・フワフワとそれでも花に来ました。写真をと思いましたが、ネットの用意もしていないし、またちょっかい出すツマムラが来るかもしれないと思い、目線はマルバネに手探りでネットを組み立て、ワンチャンスで採集しました。記念撮影!。翅をつまんで写しましたが今一。手の平に乗せて写し直そうとしましたら、死んだふりから飛び立ちました。なむさん。よほどお腹がすいていたのか、ふたたび花へ止まろうとしたところを押さえました。今度は三角紙に入れて記念撮影。フィリピン型♀でしたので、もし有精卵を持っていたら、1卵でも智に絞り出してもらおうと思いました。なお、この個体は下翅が少しいじけていました。このような個体でも飛んでくるのですね。この他に、リュウキュウムラサキを2♂1♀撮影しました。智もジャワ型♀を撮影したそうです。今日の風は南西の風、この時期としては珍しい風です。潜んでいたのか飛んで来たのか、断定はできませんが、今日はとっても良い日だったということは間違いありません!
《2010年12月19日、津堅島で観察・目撃した蝶(観察者;特記がないかぎり新田敦子)》
クロボシセセリ、ジャコウアゲハ、ベニモンアゲハ(幼虫)、シロオビアゲハ、キチョウ、モンキチョウ、ツマベニチョウ、ナミエシロチョウ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ルリウラナミシジミ*(智)、テングチョウ、アサギマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ツマムラサキマダラ、カバマダラ*、マルバネルリマダラ*、ルリタテハ、ヒメアカタテハ、アカタテハ、リュウキュウムラサキ、イシガケチョウ(*印は初記録と思われる種)島の案内は津堅島トップへブログも見てね!(文責;新田敦子)。