ありんくりんレポート
in 阿嘉島(2010年5月26日)

 梅雨の中休み。晴れた日を狙って、久々の慶良間諸島へ行く事にしました。泊港につくと渡嘉敷島への高速艇は5月20日〜6月18日までドック入りしていることを確認しました。渡嘉敷島へ渡る場合、フェリーしかありません。フェーリでは持ち時間が少なくなるので座間味島?、いやどうせなら阿嘉島まで行こう!ということになりました。天気のよい島は、とにかく暑く感じます。まずは、阿嘉公園へ行きました。ここは、2003年沖縄本島でカワカミシロチョウが複数記録された年、この公園で複数観察できた場所です。今回、智はチャバネセセリの吸水やイワカワシジミの終齢食痕(中身は空)を見つけては撮影していました。ナガサキアゲハが多くいました。阿嘉公園を出て、越原林道を歩きます。ここではリュウキュウウラナミジャノメを5〜6頭観察、撮影を楽しみました。私はリュウキュウヒメジャノメの幼虫を見つけて撮影しました。智は前回、この林道にあるゲットウでオオシロモンセセリの幼虫を撮影していました。今回は食痕がなかなか見当たりません。オオシロモンセセリは恐らくこの島では初記録かと思うのですが、残念。お昼はこの林道で済ませ、ゆっくり元の港へ。それから島の逆側、ニシハマビーチ方面へ行く事にしました。「北浜」と書いて「ニシハマ」と読むのは面白いし、向かう方向が東北なのも面白いです。ニシハマビーチへの道は以前と比べ舗装されていました。ビーチなのでトイレ・シャワーは整備され、土日祝日オープンのパーラーもあります。展望所もあって、この上からの長めは最高です(と、いいましても今回は登らずパス)。ケラマシカもいます。オキナワカラスアゲハはいることいるのですが、高い所を飛びっぱなしです。鹿が草をはむので、センダングサも少なめです。花が少ない事から蝶も溜まりにくいようです。ニシハマビーチを通り抜けドン付きにヒモが張った山道入り口があります。海岸沿いで崖を削った緩やかな登り坂、人、独りが通るくらいの細い道が続いています。登るにつれて、景色は最高です。くねくねとした道で谷カーブの日陰には所々でリュウキュウウラナミジャノメが足下を飛びます。船の時間もあるので、Uターンして、ニシハマビーチへ向かうまでの切り通しの道路でリュウキュウウラナミジャノメを待つ事にしました。ここでも普通の舗装道路ですが、4〜5頭観察できました。離ればなれに観察していた智が合流、港へ向かう道沿いのゲットウで智がオオシロモンセセリの巣を発見、よく観察しましたら真新しい蛹殻がありました。クロセセリの蛹と比較すると頭部の先が尖っていますので(クロセセリは鍵状に曲がっている)容易にオオシロモンセセリと判断がつきました。成虫の写真が撮れなかったのが残念ではありましたが、充実した1日でした。
《2010年5月26日、阿嘉島で観察・目撃した蝶(観察者;新田敦子)》
アオスジアゲハ、シロオビアゲハ、ナガサキアゲハ、モンキアゲハ、オキナワカラスアゲハ、キチョウ、ナミエシロチョウ、モンシロチョウ、ルリタテハ、ヒメアカタテハ、リュウキュウミスジ、イシガケチョウ、タテハモドキ、オオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、アサギマダラ、ヤマトシジミ、リュウキュウヒメジャノメ、リュウキュウウラナミジャノメ、オキナワビロウドセセリ(写真はすべて2010年5月26日、阿嘉島で新田智撮影)島の記録案内は阿嘉島トップへ

チャバネセセリ♂吸水(阿嘉公園) イワカワシジミ食痕(阿嘉公園) リュウキュウウラナミジャノメ♂(裏面が白っぽく感じるのは気のせいだろうか) オオシロモンセセリの蛹殻、成虫撮影は次回に期待です